ウォーレンバフェットとは?投資の神様に学ぶ成功法則

投資について勉強をしていると「ウォーレンバフェット」と呼ばれる人物が出てくることがあります。「投資の神様」として崇められており、どんな人物なのかが気になっている人もいるでしょう。

そこで今回の記事では、ウォーレンバフェットの考え方について詳しく掘り下げていくとともに、 ウォーレンバフェットの投資のあり方をうまく生かしていくにはどのような意識を持つ必要があるのかを解説します。

投資についての基本的な取り組み方を、あらためて考えてみましょう。

ウォーレンバフェットとは

まずは投資の神様と言われる由来を確認するために、ウォーレンバフェットがどのような人物なのかご紹介します。ウォーレンバフェットの経歴の理解を通して、人物像をイメージしてみましょう。

また、ウォーレンバフェットが投資家としてあげてきた功績についても解説します。全ての功績を網羅することはできませんが、代表例を見るだけでも「投資の神様」と言われるほどの人物なのかがわかると思います。

後ほどご紹介するウォーレンバフェットの考え方を信用できるかどうかを分ける重要なポイントでもあるので、順番に詳しく見ていきましょう。

どんな人物なのか

ウォーレンバフェットは1930年8月30日にアメリカ合衆国のネブラスカ州に生まれました。既に90歳を過ぎている高齢者ですが、現役投資家として活躍を続けています。

ウォーレンバフェットはネブラスカ大学を卒業してから、コロンビア大学のビジネススクールで投資について学んでいます。その後、父の経営する証券会社でブローカーとして働いたのがウォーレンバフェットにとって投資に関わる職歴の開始点です。

やがてビジネススクールの恩師であるベンジャミン・グレアムのオファーを受けて転職し、資産運用会社であるグレアム・ニューマンで働くことになります。

チャーリー・マンガーとの出会い

この現場で研鑽を積む中で、後に「バークシャー・ハサウェイ」をともに経営することになるチャーリー・マンガーとの出会いが訪れました。その後は繊維業を営んでいたバークシャー・ハサウェイの株式の購入によって筆頭株主となって経営権を取得し、会長として経営をしています。

繊維業の維持をしながら投資業の展開も進め、繊維業の継続が困難になった1985年には機関投資家へと転向して投資に力を注ぐ道を歩んでいます。

どんな功績をもっているのか

ウォーレンバフェット自身の投資歴は11歳の時に始まったと言われています。

姉との共同出資で120ドルの原資から5ドルを手に入れるのに成功しましたが、長期的に見ると大きな株価の上昇が見られたことから、長期投資の重要性をこの若さで学んでいます。

その経験を経てビジネススクールで学び、やがて巨額の資産形成を達成しました。2020年2月にはバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの手元資金が14兆円という発表もされており、その資産の増加は留まるところを知りません。

この資産の飛躍的な増加は50代以降から見られたもので、バークシャー・ハサウェイを機関投資家に仕立て上げたことが大きいでしょう。

アメリカのフォーブス誌による「アメリカ長者番付」では、少なくとも1986年には上位5位となり、その後も例年同番付にランクインしていることなどから、自他ともに認める投資による成功者であることが示されています。

バークシャー・ハサウェイの運用成績

ウォーレンバフェットが機関投資家として経営してきたバークシャー・ハサウェイの運用成績を見てみると、さらにウォーレンバフェットが投資の神様と呼ばれる理由がよくわかるでしょう。

バークシャー・ハサウェイの運用成績

バークシャー・ハサウェイでは、運用成績として簿価と市場価格の二つを取り入れています。この二つの指標で見てみると、1965年~2018年の54年間の年平均のリターンは簿価が18.7%、市場価格は20.5%でした。これに対して、S&P 500と呼ばれるアメリカのS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの打ち出している株価指数では、この期間における年平均リターンは9.7%でした。

この二つを資金の長期運用という視点で比較してみましょう。

簡単に年平均10%の計算で資産を運用したとすると、10年で2.6倍になります。そうすると20年の運用で6.7倍、30年で17.4倍、60年で304倍ということになるので、長期投資をすれば複利によって大きな資産形成ができるということがわかるでしょう。

ところが、バークシャー・ハサウェイに投資していたとしたら複利だと54年間で10479倍にもなります。年利10%で60年複利運用した場合の34倍以上ですから、いかに大きな運用実績を持っていたかがよくわかる数字です。

ウォーレンバフェットの考え方とは

このような莫大な利益を生む資産形成に成功してきたウォーレンバフェットは、まさに投資の神様と呼ばれるにふさわしい人物だと言えるでしょう。

同じように投資で成功できるようになるためにも、ウォーレンバフェットの考え方を知りたいと考えるのはもっともなことです。

ここではウォーレンバフェットが重要としてきた三つの考え方をピックアップして紹介します。投資に取り組むにあたって肝に銘じておきたい重要なポイントなので、できるだけわかりやすい言葉で解説します。

株価の値動きで選ばない

ウォーレンバフェットの投資に対する重要な考え方として、株価の値動きに惑わされずに取引をすることが挙げられます。

現代の株式投資では株価のチャートを見て売買を決定することがよくありますが、ウォーレンバフェットは株価を重視していません。「株式投資では事業そのものに注目すべき」というのがウォーレンバフェットの考える原則です。

ウォーレンバフェットの考え方①

株価はその株式を発行している企業が行っているビジネスによって変動します。どのような事業を中長期的に展開し、利益を生み出せるビジネスモデルを動かしているかを重視して投資先を選ぶことを基本としているのがウォーレンバフェットの持論です。

マーケットの動きに着目して毎日のように値動きを追うと、一喜一憂してしまいます。それに動じてしまって投資先を見誤ったり、損切りのタイミングを早まったりすることもあるでしょう。

しかし「このビジネスなら利益を生み出すに違いない」というものを選び出し、長期的に見て成功するのを待つスタンスで運用すれば動じることはありません。絶対に信用できると思えるような魅力のあるビジネスを展開している企業を見極められる眼力が重要な取引スタイルと考えられるでしょう。

永続的な利益を生み出す事業モデル

ウォーレンバフェットは「10年、20年、50年経っても誰もが欲しいと思うものをつくっているかが私の投資判断の基準だ」という名言を残しています。

ウォーレンバフェットの考え方②

名言の伝えたいことはストレートで「永続な価値を生み焦るビジネスこそが生き残り、その事業を進めている企業こそが投資先として選んで成功する」ということです。そのくらいの信頼性がある事業モデルを作り上げているところに投資すれば、たとえ数ヶ月、数年という単位では値動きが安定せず暴落を起こしたとしても、最終的には社会から必要と認められて株価が上がると考えられるのです。

ウォーレンバフェットは、今日までこの考え方を貫き通してきました。その成果がバークシャー・ハサウェイの驚異的な年平均リターンの高さがに如実に示されています。

時代が変わっても価値が揺るがされることのない貴重なものやサービスを生み出す企業は、いつまでも支持され続けます。持続的に成長できる根拠となるので、少し考えてみれば当然とも言える投資先の選び方のスタンスでしょう。

その一方で、資産の長期運用を決め込み、相手を信じる力がなければ思い切れない投資方法です。

企業買収のような企業価値評価

投資先を考えるときには、企業価値を評価することが重要になります。これはビジネスや事業を重視しているウォーレンバフェットの考え方では特に欠かせないポイントです。

ただ、企業価値の評価にも色々な尺度があり、評価の仕方によってはトップクラスの企業がトップ10から外れることもあり得ます。

ウォーレンバフェットの考え方

バークシャー・ハサウェイの企業価値評価は、企業を買収するときの選び方に極めて類似しています。投資先の企業の競争優位性を重視して徹底的な分析を行い、他社を凌ぐ優位なポジションを取り続け、持続的に価値を生み出し続ける力を持っているかを見極めるのを基本としています。
買収したらその企業のオーナーとして、必要に応じて事業パートナーとして取引をしたいと考えるのが一般的です。そのくらいの価値があるかどうかという視点で投資先を決めるのがウォーレンバフェットの考え方です。

さらに、その企業の株式をずっと持ち続けるのを前提として投資するのもウォーレンバフェットのスタイルです。頻繁な売買をして利益を得ようとする株式投資のスタイルは無意味で、時間の経過によって価値が左右されてしまう企業への投資は避けるというスタンスを持っています。

ウォーレンバフェットの考え方を取り入れるためには

こうしてウォーレンバフェットの実績や考え方を学んでみると、ウォーレンバフェットにあやかって投資をしてみたいという気持ちが強くなった人も多いでしょう。ウォーレンバフェットの投資は、シンプルでありながら安定した運用を継続することができます。

ここではウォーレンバフェットの投資法を実践するにあたって重要となる3つの視点を紹介します。いずれも貴重なお金を使って資産形成をする上で欠かせないものなので、投資を始める前から意識しておきましょう。

長期的目線を持つ

ウォーレンバフェットの投資スタイルを取り入れる上では、常に長期的目線を持つことが欠かせません。

現代投資家の多くは、投資するかどうかを判断するときに数時間後、数日後、数ヶ月後という短いタイムスパンで判断しています。しかし、ウォーレンバフェットは翌日から5年間は「市場が閉鎖された」という想定のもとで決断をするルールを決めているのだといいます。つまり、少なくとも5年は保有するのを前提に投資をしていることになるのです。

ウォーレンバフェットは、累積効果へのこだわりを強く持っています。複利による効果が大きいことを数学的にも紹介していて、確度の高い投資先を探して長期的に運用するのが結局は資産が増えるということを説いています。

この視点で本当に信頼できる持続的な利益を生み出す投資先を探すと心に決めれば、本当に価値のある資産形成を続けていくことができるでしょう。

感情的にならない

ウォーレンバフェット考え方を生かした投資をするためには、感情的にならないことを常に意識して投資に取り組むことも重要です。一喜一憂せずに投資取引を進めていくのは定石だと考えましょう。

ウォーレンバフェットが値動きにこだわらずに投資先を考えているのは、感情に流されて失敗しないためでもあります。

株式市場は企業活動だけでなく、社会現象の影響を受けて刻々と変化していくものです。日々の値動きに心を動かされて感情的に取引をしてしまうと心が持たなくなりがちです。値段が下がるのではいかと怖くなったり、今後の見通しが立たなくなって不安になったりすると、取引のタイミングを見誤ります。

重要なのは市場ではなく、事業を見て取引をすることです。これを心がけ、細かな値動きに合わせて売買をするのをやめれば、感情的にならない投資を続けていけるでしょう。

柔軟に対応する

柔軟な対応力を発揮して投資を進めていくことも、ウォーレンバフェットの考え方の基本です。

ウォーレンバフェットの長期投資の考え方は、資金を投入したらそのまま放置し続けるだけというものでは決してありません。方針転換を図ることで利益を生み出せるタイミングもあるので、柔軟に資金投資先を変更していく視点も持つようにしましょう。

ウォーレンバフェットの投資スタイルの一つとして「優良企業の株価が暴落したときに投資し、長期間の保有し続けることによって復帰するのを待つ」という方法が知られています。もともと持続的な事業を行える基盤を持っている企業が一時的に損失を出しただけだと考えれば、魅力的な投資先でしょう。

この方式で成功した代表例としてよく知られているのが、航空会社への投資です。一度は株価の暴落によって失敗しながらも、再度の投資によって損失を大きく越える利益を上げることに成功しています。

今の局面で何が大事なのかをよく考え、投資すべき先を見極めて資金を投下する柔軟性を持つことで、長期投資のスタイルを生かせるのです。

まとめ

投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットの投資は、株式市場の動きに惑わされることなく、持続的な成長を望める基盤を持った投資先を見極めることから始まります。

それを通して安心して長期投資できる自信を持ち、感情的にならずに落ち着いて柔軟な投資を続けられるようにするのがウォーレンバフェットの基本的な考え方です。

株式市場の動向だけを見ていても、投資で資産を大きく増やすことはできません。個々の企業の事業をよく見ること、そして継続的に求められる事業を積極的に展開しているところを見つけ出すのが、成功につながるのです。

この記事を監修した専門家
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉
ウェルスパス投資顧問
複数の大手外資系証券会社で日本株式ディーリング業務に計20年以上従事。運用結果がシビアに評価される中で最大1,000億円の運用を任される。特に、成長株の分析及び投資戦略が得意。
現在は、ウェルスパス投資顧問(関東財務局長(金商)第3014号、一般社団法人日本投資顧問業協会所属)の代表 兼 銘柄分析者 兼 投資助言者として会員へアドバイスを行う。
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