2025年8月1日の東京株式市場|主要指数に明暗

2025年8月1日の東京株式市場は、主要指数間で明暗が分かれる展開となりました。TOPIXは前日比0.2%上昇と続伸した一方、日経平均株価は0.7%(270円)下落しました。

東京エレクトロンの大幅下落が日経平均を圧迫

日経平均の下落要因は、東京エレクトロンの18.0%という大幅な下落にあります。同社の急落により日経平均は約500円押し下げられ、この影響を除けばプラス圏での推移となっていました。

決算発表を受けた東京エレクトロンの売買代金は市場1位となり、半導体関連銘柄全体に売り圧力が波及しました。

半導体セクターの軟調な動き

売買代金上位には半導体関連銘柄が並び、以下のような値動きとなりました:

  • ディスコ:3.6%下落(売買代金2位)
  • アドバンテスト:1.3%下落(売買代金3位)
  • ソシオネクスト:4.1%下落(売買代金6位)

一方、決算関連では日立が8.8%下落、JTが6.2%上昇と個別の明暗が分かれました。

為替動向と米雇用統計への注目

市場は米雇用統計の発表を控え、基本的には様子見ムードが強まりました。しかし、一時151円近辺まで進んだ円安が相場を下支えし、TOPIXのプラス転換につながりました。

今後の相場展開は為替動向に大きく左右される状況で、米雇用統計後の円相場の方向性が重要なポイントとなります。

中小型株市場は慎重姿勢

グロース250指数は0.3%上昇と続伸しましたが、東証グロース市場の売買代金は前日比で減少し、投資家の慎重姿勢が鮮明となりました。

中小型株の決算発表は本格化前であり、来週の決算発表ピークと再来週のお盆休みを控え、トレンドが出づらい状況が続いています。

今後の投資戦略

現在の相場環境では、以下の点に注目した投資戦略が有効と考えられます:

  1. 半導体セクター以外の堅調な決算銘柄への注目
  2. 為替動向を注視した機動的な対応
  3. 良好なファンダメンタルズを持つ銘柄の選別

米雇用統計の結果次第では、円安継続なら上昇余地、円高転換なら調整圧力という二つのシナリオを想定した準備が必要です。