投資リスクとは何か?一般的な危険とは異なる

「投資にはリスクがつきもの」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。

「リスクがある=危ないからやらない」と考えてしまうかもしれませんが、実際には投資によって資産形成に成功している人も大勢います。

では、そもそも投資リスクとは何なのでしょうか

この記事では投資のリスクとはどのようなものかを解説します。その上で安全性の高い投資の進め方をわかりやすく説明します。

投資について確認

投資にはリスクがあることを理解し、リスクの低減ができるようになるためには、そもそも「投資とは何か」を知る必要があります。

誰かから「投資をしている」という話を聞いたときに、どのようなイメージを持つでしょうか。具体的にどういった行動を投資と考えているかは、人によって違うでしょう。

正しく投資リスクを考えることができるようになるには、まず最初に投資の定義を確認することが重要となります。

ここでは投資の定義について詳しく説明をした上で、投資にどのような種類があるのかを紹介して投資のイメージを持てるようにします。

さらに投資をする始めるためには何が必要になるのか、なぜ必要なのかもわかりやすく解説するので、投資はこういうことをするものだと具体的に理解できるようになりましょう。

投資とは

投資とは

資産運用をする方法の一つで、利益を見込んで中長期的にお金を出して運用することを指します。

自分が持っている資産を運用するときには投資をするか、あるいは貯蓄をするかを選ぶことになります。貯蓄の場合にはお金を使わずに蓄えておくことが重視されるのが特徴で、一般的なのは銀行預金や郵便貯金です。いつでも自由に使える状態でできる限り安全な形でお金を保持しておく方法とも言えるでしょう。

ただ、ゼロ金利政策が進められている現代社会では、預貯金で資産を増やすことは容易ではありません。将来にはもっと大きな資産を持ちたいと思ったときに「今持っている資金を増やせたら良いのに」という発想も出てくるでしょう。その際に、今すぐに必要ではない資金を運用して中長期的な視野で増やす行動が投資です。

投資は「老後の資金を手に入れたい」「住宅を建てたり住み替えたりしたい」といった将来に必要になる資金を手に入れる目的を持って行うことが多いのが特徴です。

どんな投資があるのか

次に、投資にはどのようなものがあるかを具体的に確認していきましょう。

株式投資
株式投資は古くから行われている投資方法で、株式会社が発行している株式の売買によって利益を得るのが基本となっています。株価が変動するのに応じて本来あるべき価値よりも安値のときに購入して高値のときに売却し、その差額で資産を増やすことができるという仕組みです。

債券
債券による投資もよく行われています。国や地方自治体、会社が発行する債券を手に入れてお金を貸す形になるのが特徴で、満期まで保有していると銀行預金に比べて大きな利息を受け取れるのが一般的です。

投資信託
投資信託は投資家から集めたお金を一つにまとめ上げたものを資金として「運用会社」が株式や債券、不動産などに投資・運用する金融商品で、主に証券会社、銀行などの「販売会社」を通じて販売されます。集まった資金は信託銀行に保管され、運用会社の指図によって株式などの売買を行います。投資家は投資額に応じた分配金をリターンとして獲得することができます。

不動産投資
不動産投資もしばしば取り組んでいる人がいる投資で、土地や建物などを購入して賃貸経営をすることによる家賃収入を得るのが基本的な仕組みです。

大きく分けて、上の4種類が投資です。

専門家からのコメント

ウェルスパス投資顧問
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉

FXや仮想通貨、商品先物、金やプラチナの取引も投資だと思っている方が大半だと思います。

私は、仮想通貨を除いては、「投資としてできるし、やっている人はいるが、投機として使われることが多いプロダクト」というのが正しいと思っています。

なぜ投機色が強いかと言うと、その時点で売買をする理論や根拠が無く(あるいは乏しいまま)、レバレッジをかけて資金を投入する方が大半だからです。

FXでも、二国の政治経済の動向を理解した上で、貨幣価値がどうなるか予想して売買するなら投資です。
金も、インフレを予想して、金に資産を逃避させるという目的なら投資でしょう。

仮想通貨については、私は終始、投機と考えていますが、中央銀行体制が崩壊すると予想したり、貨幣信用が低い自国通貨からの逃避行動だったら投資かも知れません。

不動産投資についても付け加えておきますと、家賃収入を目的とするもののみが不動産投資というわけではありません。例えば、「周辺より安い土地があり、安い理由が明白で、将来その理由が解消する可能性が高い土地を買う」場合についても、私は投資だと考えています。

投資に必要なもの

投資に取り組んでいくために必要なものは選んだ投資の種類によって違いがありますが、何を選んだとしても必ず用意しなければならないものがあります。

投資は資産運用の一つなので、元手になる現金がなければ始められません。投資に取り組む際には、ある程度の運用資産をあらかじめ蓄えておくことが必要となります。

投資は基本的に、投入する金額が大きいほど得られる利益も大きくなります。まとまった資金がないと、大きな利益を得ることは難しいでしょう。そのため、資産形成を心がけて余剰資金を貯蓄として用意することが不可欠です。

投資の種類によっては数十円や数百円からでもできるものがあるのは確かですが、不動産投資のように数十万円から数百万円はないと始めることすらできない投資もあります。同じ種類でも最低必要金額が商品によって異なる場合も多く、株式投資や投資信託をしたいときには注意が必要な点です。

いずれにしても、投資に取り組む際には余剰資金を確保してから運用を開始することになります。「この投資をしたい」という希望がある場合には、それに合わせた金額の貯蓄を作ってから取り組んでいくようにしましょう。

リスクとリターンの関係性

投資をする上ではリスクとリターンについて理解を深めておくことが必須です。

ここではあらためて投資におけるリターンやリスクの意味を解説します。リスクについて身近な事例も紹介するので、具体的なイメージを持てるようになりましょう。

リターンとは

投資におけるリターンとは「資金を投入したことによって返ってきたもの」のことです。

投資におけるリターン

投資ではリターンをプラスの意味で捉える習慣になっているので、投資取引によって得られた利益を指します。広い意味では損失についてもリターンと呼び、収支がどうなったかを指し示すこともあります。

株式投資の場合
株式投資では株式を売買したことによって得られた利益を指します。安く買った株式を高く売れば、その差し引きの値から手数料を引いた金額がリターンです。

不動産投資の場合
不動産投資では、家賃を徴収することで収入を得られます。しかし、賃貸経営をするには賃貸管理のコストや不動産の維持費用などがかかります。不動産投資ローンを組んでいる場合には返済もしなければなりません。このような一連のお金の出入りを考慮して、プラスになった分の金額、あるいはマイナスになった金額が不動産投資のリターンになります。

積み立て預金の場合
積み立て預金をしているときには利息として得られている金額がリターンです。預金は低金利の時代になっているのでリターンはかなり小さくなりますが、株式投資や投資信託なら同じ金額を運用して大きなリターンを得られる可能性があるでしょう。

このように、投資方法によってリターンの幅や得られる可能性の高さが変わるため、投資に取り組む際にはどの投資方法を選ぶかも重要となります。

リスクとは

投資におけるリスクとは「資金を投入した時点での予想が100%的中してその通りになるとは限らない」という不確実性を指します。

「リスク=損すること」というイメージがありますが、実際は運用結果として得られる利益が期待していたよりも減ってしまうことだけでなく、増えることも含めた不確実性そのものをリスクと呼ぶのです。

投資だけでなく、私たちの身近なところにも様々なリスクが存在します。例えば、以下のようなシーンを想像してみましょう。

暮らしの中の身近なリスク
天気予報で「1日を通して晴れ」という予報だったので傘を持たずに出かけたら、急に天気が崩れて土砂降りの中を歩いて帰ることになったという経験は誰にでもあるでしょう。このように「天気予報が100%当たるわけではない」ということがリスクです。

これと投資でも同じことが起こり得ると考えると理解しやすいでしょう。良くも悪くも予想とは違った結果になるということは、日常生活でもしばしばあるものです。

投資は「このような結果になるはずだ」と予想を立てて、その通りになることで想定していた幅のリターンを手に入れるのが基本です。予想が的中し続ければ着実に資産を増やすことができますが、予想が外れたために想定よりも利益が少なくなったり、損失になることもあります。

もちろん誰しもリターンは確実に得られたほうが良く、損失はできる限り小さいほうが良いに決まっています。しかし、リスクとリターンは「一得一失」の関係にあり、期待できるリターンが大きいほどリスクも大きくなるのが一般的です。リターンを得るために、リスクを避けることはできません。

したがって、投資でリターンを得るためには「リスクが生じる要因を正しく把握したうえで運用する」ということが重要となってきます。

専門家からのコメント

ウェルスパス投資顧問
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉

「リスク」とは、しばしば「危険」という意味で使われますが、専門家にとっては「不確実性」を意味します。

ある株を買った時に価格が下がって損をする「危険」がリスクなのではなく、価格が上がっても下がっても、自分が思う、あるいは過去の価格の動きから想定される価格からのぶれ、その「不確実性」こそがリスクとされます。

金融工学的なアプローチではリスクは標準偏差(ボラティリティ)の数字で表現されます。リターンも同様に数値化することが出来ます。このリスクとリターンの数字の関係性によって、その株は「ハイリスクハイリターン」であるとか、「ローリスクローリターン」であるとかということを判断することが出来ます。(但し、いくつ以上がハイ、いくつ以下がロー、という明確な数字の基準があるわけではありません。TOPIX構成銘柄の平均と比較して決めることが多いです。)

プロの投資家は、単純にリスクが小さいもの、あるいは単純にリターンが大きいものに投資をするのではなく、リスクとリターンの関係性が良いものへの投資を心がけます。その際に使われる尺度のひとつに「シャープレシオ」というものがあります。これはリターンの数字をリスクの数字で割ったものです。この数字が大きければ大きいほど、投資効率が良いとされます。

投資に潜むリスクとは

投資におけるリスクについてもう少し詳しく理解していきましょう。

株式投資はリスクがあるとよく言われますが、投資に潜むリスクはどのような投資方法を選ぶかによって違ってきます。最近人気になっているFXや仮想通貨も、株式投資とは違うリスクがあるので注意が必要です。

また、現金をそのまま持っていたり、預貯金をして貯蓄をしていたりするときにもリスクがないわけではありません。ここではそれぞれのケースについて、想定されるリスクを確認しておきましょう。

現金や預貯金の場合

資産を現金や預貯金として持っているだけなら、リスクはないと思うでしょう。確かに額面的には減らないかもしれませんが「価値が変動する」というリスクはあります。

現金の「価値」とは

インフレが起こると物価が高くなるので、貨幣価値は下がります。現金で持たずに例えば土地や貴金属などに換えておいた方が価値の低下が起こらずに済む可能性があるのです。逆にデフレが起こると貨幣価値は相対的に上がるので、現金で持っているだけで商品の購入をしやすくなるでしょう。

一方、貯蓄として位置付けられている預貯金は、利息を手に入れることができます。定期預金なら年利0.1%以上のものもしばしばあるので、計画的に預金で資金を増やそうとする人もいるかもしれません。

しかし、さらに金利が変動するリスクも常にあります。高度経済成長期からバブルの崩壊を経験した人なら、大幅な金利の低下が起こり得ることはイメージしやすいでしょう。

「お金が減らなければ良い」というのであれば信頼性が高いと言えますが、資金を増やす目的で預貯金をする場合には、金利の変動リスクが潜んでいることは念頭に置いておく必要があります。

株式投資の場合

株式投資の場合には株価の動きが常に安定しているわけではないため、正確な予想をするのが難しいと想像できる人も多いでしょう。

企業の業績だけでなく、経済動向や法規制、投資家の売買の動きなどによって、株式市場は大きく揺れ動きます。特に短期での取引では想定外の動きが起こりやすく、予想から大きく外れているケースも少なくありません。

株式投資の難しさ

例えば、この企業は新しい事業をうまく成功させて成長しているから1ヶ月もあれば株価が上がるはずだと考えて資金を投入したとしましょう。その直後に競合企業がもっと魅力のある事業を立ち上げたために株価が下がってしまう可能性は否定できません。

これが本当に起こってしまうと、予想が外れて損失を生むことになってしまいます。

株式投資では予想が外れてしまったときには損失を最小限にする目的で「損切り」をするのが常識です。しかし「もしかすると持ち直すかもしれない」という淡い期待があって損切りができず、さらに損失を大きくしてしまうこともあります。

逆にもう値下がりするだけだから諦めて損切りをすると決めたものの、予想が外れて値上がりを起こすケースもあります。このように値動きの予想の難しさが株式投資のリスクを生み出している要因として大きなものです。

FXの場合

FXは投資ではなく投機ですが、投資=FXと考える向きもありますのでここで合わせてご紹介します。

外国為替レートを利用した取引なので、値動きの予測が難しい性質があります。

FXは二国間の通貨が関わるので、国内の情勢だけでなく少なくとも二国の政治経済の動向を理解して取引をしなければ、想定外のレートの変化が起こって失敗する可能性があるでしょう。

それに加えてFXでは「レバレッジ」をかけられる仕組みになっています。

レバレッジとは

取引に使える金額を証拠金よりも多くできる仕組みで、例えば25倍のレバレッジをかけると1万円の証拠金で25万円の取引が可能です。

少額取引でも大きく資産を増やせる可能性を秘めているのがレバレッジのメリットですが、損失も同じ比率で大きくなってしまうため、レバレッジをかければかけるほどリスクも高い取引をすることになります。

レバレッジの影響により多額の損失が出てしまって払えないような状況に陥らないように、FX取引では自動ロスカットが設定されているのが基本です。

取引に必要な証拠金維持率が一定の水準を下回ったときに、そのまま保持して損失がさらに増大すると支払いが困難になりかねないため、その時点で強制決済をする仕組みが取り入れられています。

専門家からのコメント

ウェルスパス投資顧問
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉

上でも書きましたが、FXについては、「投資としてできるし、やっている人はいるが、投機として使われることが多いプロダクト」と私は考えています。
投資として取引するには、二国の政治経済の動向を十分理解して、その結果、貨幣価値がどう変動するか理論的に説明ができることが重要だと思います。

こんな人は投資に向かない

ここまでご紹介したとおり、投資は種類に応じて様々なリスクが潜んでいます。投資によって資産を増やしていくには、リスクを考慮した運用を進めることが必要不可欠です。

その点を考えると、投資をするのに向いている人もいれば向いていない人もいるだろうということは想像できるでしょう。「自分は投資に向いていないのではないか」と心配になる人もいるかもしれません。

ここでは投資に潜むリスクを踏まえてどんな人が投資に向かないのかを解説します。

以下に4つのパターンのうちいずれかに該当していた場合は投資はできないというわけではありませんが、実際に取り組む際には注意が必要となりますので、一つずつチェックしていきましょう。

計画性がない人

何をするにも行き当たりばったりで計画性がない人は投資に向きません。

投資はそもそも中長期的な視野で取り組んで資産を増やす方法です。計画的に資産を運用するのが基本になるので、目の先のことにこだわってむやみやたらに資金を動かしてしまうと失敗する可能性が高まります

どのお金をいつどのようにして投資に使うのかを長い目で見て考える習慣を持ちましょう。

目先のことしか見えない人は、投資をして損失が生じると焦ってしまい、すぐに別の資金を動かして利益を生み出さなければならないというプレッシャーに駆られがちです。リスクが高いのか低いのかも十分に考えないまま投資して、失敗を繰り返してしまう可能性が高いと言えます。

また、計画性がない人は余剰資金以外も投資に使ってしまう傾向もあります。生活に必要な資金や老後の生活や育児のために貯めておいたお金まで投入してしまい、さらには損失を出して資産を失ってしまうことあるので注意しましょう。

計画的に資金管理をして投資に取り組めるのかどうかを考えてみて、今までも物事には計画性を持って取り組んできたから大丈夫だと納得してから投資に踏み切るのが大切です。

損には鈍感だが利益には即決の人

物事の判断基準として、利益を得られると思ったら即決できる一方で、損になることや損をする可能性があることに対して鈍感な人は、投資に向いていません。投資では利益を出すことよりも損をなくすことの方が重要になるからです。

余剰資金を運用するのが原則だとはいえ、元手を失ってしまったら投資を継続することはできません。いかにして損失を出さないようにするかという考えで着実に運用することで、飛躍的に大きな資産形成ができるようになります。

目の前に大きな利益を得られそうな投資が存在したときに真っ先に飛びついてしまう人は、その裏に潜んでいるリスクを認識しないまま資産を投入してしまいがちです。

投資は一般的に「ハイリスクハイリターン」「ローリスクローリターン」です。大きな利益になる投資を冷静になって分析してみると、大きな損失を生むリスクもあるのに気付くでしょう。

損に鈍感な性格だと、ハイリターンの投資に大きな金額をつぎ込んでしまい、予想外の結果で大損をしてしまうという道を歩んでしまいやすいタイプなので注意しなければなりません。

お値打ち価格・過去の指標にこだわる人

日常の行動を見返してみたときに、お値打ち価格の商品やサービスについ飛びついてしまうという人もいるでしょう。

「以前はこのくらいの値段だった、今はそれよりも安いから買おう」などというように、過去の指標にこだわって判断をする習慣がある人は少なくないでしょう。このような考え方が板についている人も、投資にはあまり向いていません。

投資では「価格が下がっているから資金を投入すれば良い」とは一概に言えません。それからさらに価格が下がってしまって損をすることも十分にあり得ます。急激な価格の低下が見られてお得だと思って買ってみたらそのまま暴落するというケースも多いのです。

お値打ち価格にこだわる人はリスクを考えずに資金を使ってしまいがちなので気をつけましょう。

また、過去の指標にこだわる人は、状況に応じた柔軟な考え方ができないという点でも投資に向いているとは言えません。

「過去のパターンがこうだったからきっとこうなるはずだ」と予想するのは投資では一般的な方法の一つになっています。しかし、それにこだわり過ぎたために過去のケースと現在のケースでの違いを見抜けず、実は大きなリスクがあるのに気づかないことがあるのです。

投資では、今から先に向く中長期的な視野を持って取り組めることが重要となります。

情報を求めようとしない人

また、情報に対して貪欲でない人も投資には向いているとは言えません。

投資はギャンブルではなく、これからどんな変化が起こるかを予想して資金を投入することにより高い確率でリターンを得られるようにするものです。そのためには根拠となる情報を収集して総合的な判断をすることが必要になります。

例えば、株式投資なら企業の経営状況や業界の動向、国による規制のあり方や海外における関連分野の状況などを知ることで予想を立てられるようになります。株価の推移をチャートで分析して値動きを見極めることも重要です。

意欲的に情報を集めて分析できる人は、投資に前向きに取り組めるでしょう。このような形で情報を積極的に集めると、リスクを最小限にできるようにもなります。

一方、情報に対する貪欲さがない人は、なかなか成功できないので注意が必要です。情報を求めようとせずに何となく投資をしたり、信憑性の薄い情報を鵜呑みにして資金を入れてしまったりするとリスクは高くならざるを得ません。

基本的な姿勢から切り替えなければ、投資によって資産を増やすのは容易ではないでしょう。

投資が生活に影響を与えることもある

投資リスクについて考える上では、投資の生活への影響について理解を深めておくことも重要となります。

投資で資産を増やすのに成功していれば、生活水準を上げたり将来的に大きな買い物をしたりすることができるようになるのは想像できるでしょう。

しかし、投資では100%資産を増やせるわけではなく、失敗して資産を失うこともあります。投資で大きな失敗をしてしまったために借金をしなければならなくなり、複数の貸金業者に頼ってやりくりしているケースも決して少なくはありません。

ここでは具体的に株式投資や不動産投資における失敗で、生活にどのような影響が出ることがあるのかを事例と合わせて紹介します。

株式投資で失敗

株式投資での失敗が生活に影響を与えるほどになったケースとして、一攫千金を狙った取引をエスカレートさせてしまった事例があります。

経済指標の発表による社会情勢の変化は株価の大きな変動を引き起こすのが特徴です。そのタイミングを狙って莫大な資金を導入したものの、予想と逆の値動きが起こってしまって大損をするケースは珍しくありません。

損切りのタイミングも遅れて大損をした結果、何とかして取り戻したい気持ちが強くなって生活資金を出して投入し、さらに失敗したという事例もあります。デイトレーダーが大きな損失を出したことによって精神的に動揺してしまったときによくある失敗です。

また、株式投資では予想外に株価が下がってしまったときの戦略として、長期的には株価が上がるはずだと考えて「買い増し」がよく行われますが、買い増ししたことよって生活に影響が出ている事例もあります。

資金的余裕がなかったために、老後のための貯蓄の一部を引き出して買い増ししてしまうは少なくありません。しかし、株価はさらに下がってしまい、さらに買い足して平均購入価格を下げておこうとしてしまうというケースがあります。

結果的に株価が低迷したまま維持されてしまい、老後資金を減らすだけになってしまったというのがこの事例です。

不動産投資で運用コストのかかりすぎ

不動産投資によって生活が危うくなっている事例もいくつもあります。

不動産投資では賃貸経営による運用が必要になるため、自分で業務を行うと生活に負担がかかることは否めません。そのため、一部または全部の業務を管理会社に委託して運用することがよくあります。その運用コストがかかり過ぎて、生活が厳しくなっている事例もあるので注意しましょう。

管理業務のすべてを委託したために費用がかさんでしまって、キャッシュを見ると赤字経営になってしまったというケースは少なくありません。相場としては家賃総額の5%程度ですが、満室を想定して金額が算定されることがよくあります。そうすると空室が増えてきた場合に赤字になってしまうのです。

その他にも設備の点検費用や電灯などの消耗品の交換費用、リフォーム費用や大規模修繕工事のための積立なども必要となります。ローンの支払いもしていると現金の出ていく量の方が多くなってしまい、貯蓄から工面して支払いをしなければならない場合もあるのです。

建物の破損などのトラブルが起こって修繕が必要になったときに資金的な余力がなく、生活費から拠出することになった事例もあります。

投資のリスクを下げるには

投資にリスクはつきものなので完全に回避することはできません。

しかし、リスクを最低限に抑えて投資をする方法はあります。初心者でも安全に取り組める投資とはどのようなものなのでしょうか。

ここではリスクを下げて投資をする方法を二つの角度から紹介します。どの投資方法を選ぶべきかという観点ではなく、リスクを下げられる投資の仕方という切り口で重要な考え方を解説するので、投資方法を選ぶときの基本として十分に理解しておきましょう。

投資を分散する

投資リスクを低減させるためには、複数の投資をいつも並行して行っている状態にすることが重要です。

複数の投資をしていると、もし一つが予想外の結果になって損失を生むことになったとしても、他の投資が成功すればカバーすることが可能です。すると一つの投資だけを見ると損をしていても、トータルで見れば資産を増やすのに成功しているという形ができあがります。

このように、投資は分散させて総合的に利益を生み出すと考えて取り組んでいくのが安全策です。

投資におけるリスク分散の例

例えば株式投資をしている場合であれば、同じ銘柄だけを買わずに複数の銘柄を持つことでリスクを分散させられます。同じ銘柄でも、購入する時期を分散させることもあります。アメリカ株投資や不動産投資も並行して行ったりすると分散度が高まっていきます。

運用資金には限界があることを考慮すると、あまりにも分散させ過ぎてしまうと一つの投資あたりの投入金額が減ってしまうため、リターンも少なくなる点には注意が必要です。しかし、複数の投資に分散させてリスクを低減させるという考え方は重要なので覚えておきましょう。

少額の投資からはじめる

投資リスクを低くするためには、まずは投入する金額を少なく抑えておくのも良い方法です。少額の投資をしてもリターンが少ないのは確かですが、予想が外れてしまったときの損失も少なくて済みます。

投資リスクについて大きな不安を抱いているときには、まだ初心者の段階であることが多いでしょう。投資は実際に運用する経験をしてみないと、どのようなリスクがあるのかを考えるのが困難です。少額の投資から始めてどのような結果になるのかを理解し、取引の仕方や戦略の立て方を学んでいくようにしましょう。

投資に慣れてくるとだんだんとリスクが見えてくるようになり、資産をどの程度投入すべきか、ここはやめておくべきかを判断できるようになります。まずは実践的に練習するのが先決だと考え、自信をつけてから本格的に投資を進めていくのが賢い方法です。

まとめ

投資にはリスクがあるのは事実ですが、その分だけ貯蓄よりも大きなリターンを期待できます。リスクマネジメントをして正しく取り組めば、投資は資産を大きく増やせる魅力的な方法だと考えられるでしょう。

リスクを完全にゼロにすることはできませんが、投資の仕方次第でそこに潜んでいるリスクの低減を試みることは可能です。

分散投資や少額投資を選ぶようにし、中長期的な投資に取り組むことによって、資産形成を進めるようにしましょう。

この記事を監修した専門家
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉
ウェルスパス投資顧問
複数の大手外資系証券会社で日本株式ディーリング業務に計20年以上従事。運用結果がシビアに評価される中で最大1,000億円の運用を任される。特に、成長株の分析及び投資戦略が得意。
現在は、ウェルスパス投資顧問(関東財務局長(金商)第3014号、一般社団法人日本投資顧問業協会所属)の代表 兼 銘柄分析者 兼 投資助言者として会員へアドバイスを行う。
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