おすすめな米国投信14選

これからの投資先として、米国をターゲットにするのが魅力ではないかと思っている人もいるでしょう。

「確かに気になるけれど米国株を買うのは難しそうだ」と感じているのであれば、投資信託からスタートするのがおすすめです。

この記事では米国投信のおすすめ銘柄を14種類厳選してご紹介します。

注目すべきポイントについてもわかりやすく解説するので、今後の資産運用にぜひお役立てください。

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米国投信の注目ポイント

まず最初に、米国投信を買う際に目を向けるべきポイントを確認しておきましょう。

最近は米国投信に注目する人が増えてきいますが、それには理由があります。重要な点を把握して、上手に方針を立てていきましょう。

コロナ禍もGAFAMは好調

昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてさまざまな企業の業績低迷が懸念される中、米国では世界的パニックをものともせずに好調を続けている企業があります。それが「GAFAM」です。

「GAFAM」とは

米国を代表するIT企業である「Google」「Apple」「Facebook」「Amazon」「Microsoft」の5社の頭文字から成る略語で、世界のIT市場を牽引する企業群という意味で用いられています。

2020年10月末に発表されたGAFAMの7~9月期決算では、大きな成長がわかる結果が見られました。Apple社を除く4社が増収増益(前年同期比)で、Apple社についても減益とはいえ売上高は市場予想を超えていました。

必然的にGAFAM各社の株価も好調を維持していて、この10年間では日米の市場平均を上回っています

(出典:ダイヤモンドzaiオンライン

今後も引き続き高成長が期待できるなら、GAFAMは今からでも押さえておくべきでしょう。しかし日本では、米国の個別株を取り扱う証券会社が限られているという問題があります。米国株は1株から購入できますが、まとめてバランスよく買おうとすると資金面の負担が大きくなってしまうのも悩ましいところです。

投資信託であれば1本で米国の成長株にまとめて投資できます。少額投資も可能なのでコストも少なく、投資初心者でも取り組みやすいでしょう。

IT株以外にも成長株が多数

IT関連株のGAFAM以外にも、米国株には魅力的な投資先となる高成長株がたくさんあります。

高成長株の例(2010年9月~2020年9月の10年間)
  • ユナイテッドヘルス・グループ(医療保険会社):株価7.5倍に上昇
  • ロウズ(ホームセンターチェーン):株価7.4倍に上昇

(出典:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p105)

米国では医療や生活必需品の需要が高騰しており、そのジャンルも多岐にわたっています。つまり、多種多様な分野に注目すべき高成長株が潜んでいるということです。

一般的に中小企業株は日本では情報が手に入りにくく、個別銘柄への投資は難しいですが、投資信託であればプロが情報を得て投資先を選んでくれるので安心でしょう。

ESG関連株にも期待大

このたびの米国大統領選挙では、民主党バイデン氏の当選が確実になりました。下院は民主党が多数派を維持し、上院は民主党あるいは共和党どちらかになる見込みです。

大統領・上下両院ともに民主党が占める政権下ではインフラ投資を重視する経済政策に取り組むと予想されます。バイデン政権が環境問題に関する取り組みへの積極性を示していることから、ESG関連企業の成長が期待されています。

ESGとは「Environment:環境」「Social:社会」「Governance:ガバナンス」の頭文字を取ったものです。近年では、企業が長期的な成長を遂げつつ社会に求められる役割を果たすためにはこのESGへの取り組みが必須とする考え方が広まっています。

具体的な取り組みについては下表にまとめました。

Environment
(環境)
・再生可能エネルギーの使用
・二酸化炭素の排出削減
・製造工程での廃棄物低減
Social
(社会)
・サプライヤーの人権問題への配慮
・ダイバーシティやワークライフバランス
・個人情報の保護・管理
Governance
(ガバナンス)
・積極的な情報開示
・取締役会の多様性
・資本効率への高い意識

IT株中心のおすすめ米国投信

ここまで米国投信の注目ポイントを3つご紹介しました。それらを踏まえて、続いてはおすすめの米国投信をラインアップしていきます。

まずはGAFAMを筆頭に今後も成長が見込めるIT株を中心とした米国投信を4つ厳選しました。IT分野に期待したいという方は必見です。

iFreeNEXT FANG+インデックス

「iFreeNEXT FANG+インデックス」はNYSE FANG+指数に連動するインデックス型投信です。

FANG+とは

世界のテクノロジーを牽引する「Facebook」「Amazon」「Netflix」「Google(Alphabet傘下)」という米国屈指の4企業の頭文字に「Apple」「NVIDIA」「Tesla」「Twitter」、さらに中国の「アリババ」「バイドゥ」を加えたハイテク・ネット関連10銘柄をまとめた呼称です。
NYSE FANG+指数はFANG+に等金額投資するポートフォリオで構成されています。

このように、iFreeNEXT FANG+インデックスは次世代テクノロジー企業にまとめて投資を行えるのが魅力です。いずれもグローバル社会における人々の生活に大きな影響力を持つ企業で、今後も高成長を期待できるでしょう。

月次レポートでは銘柄に関する詳細な説明が行われており、GAFAMや関連株について学びたい人は一読の価値ありです。

組入上位10銘柄
ツイッター/エヌビディア/アップル/アマゾン/ネットフリックス/フェイスブック/アリババ/アルファベット(グーグル)/バイドゥ/テスラ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p103)

基準価格(12/11) 21,438円
純資産総額(12/11) 116億円
運用会社 大和アセットマネジメント
販売会社 SMBC日興証券、SBI証券、auカブコム証券、岡三オンライン証券 ほか

USテクノロジー・イノベーターズ・ファンド

「USテクノロジー・イノベーターズ・ファンド」はIT分野特化型の投資信託で、今後の活躍が期待されるハイテク株を厳選しています。

特徴的なのは銘柄選択にあたって実地調査を実施していることです。その調査結果も踏まえて総合的に企業の成長の見通しや財務の健全性、バリュエーション等を分析・評価しています。

ITを広い意味で捉えていて、今後はクラウドやAI、半導体といった分野にも注目しているそうです。半導体は現状としては米中貿易摩擦の影響下にありますが、中長期的視野で成長を期待した投資が行われる見込みです。

この投信の組入は36銘柄で、以下に挙げる上位10銘柄が全体の44%を占めています。GAFAMで上位10銘柄に入っているのはAmazonとFacebookの2社です。

組入上位10銘柄
アマゾン/ネットフリックス/セールスフォース・ドットコム/スラック・テクノロジーズ/フェイスブック/ワークデイ/サービス・ナウ/ビザ/ズーム/アトラシアン
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p103)

基準価格(12/11) 30,809円
純資産総額(12/11) 655億円
運用会社 三井住友DSアセットマネジメント
販売会社 あかつき証券、SMBC日興証券、三井住友銀行

iFreeNEXT NASDAQ100インデックス

「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」はNASDAQ100指数(円ベース)に連動する運用を目指すインデックスファンドです。

NASDAQ100指数とは

1971年に開設された新興企業向けの米国株式市場「NASDAQ」に上場する、金融銘柄を除いた時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出される株価指数です。

特徴的なのは運用効率を上げるためにNASDAQ100銘柄に投資するETFや先物も候補として分散投資先を広げている点です。このような投資先も含めるとIT株の比率は70%を超えています。

先に挙げた「iFreeNEXT FANG+インデックス」と同様に、インデックス型なので信託報酬が低いのも魅力です。

組入上位10銘柄
アップル/アマゾン/マイクロソフト/インベスコQQQ/NASDAQ先物/フェイスブック/アルファベット(議決権あり)/テスラ/アルファベット(議決権なし)/エヌビディア
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p104)

基準価格(12/11) 15,258円
純資産総額(12/11) 139億円
運用会社 大和アセットマネジメント
販売会社 SBI証券、auカブコム証券、岡三オンライン証券、楽天証券 ほか

netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース(為替ヘッジなし)

「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Bコース」は広い意味でのIT株を投資先としているのが特徴です。メディアやテレコミュニケーション、テクノロジー、サービスなどの各セクターにおけるインフラやコンテンツ、サービスを提供している企業を含めて投資先としています。

テクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業が広く候補とされていますが、直近ではアップルなどのIT株が71%を占めるIT分野メインの投資信託です。

この投信の月次レポートでは相場全体の状況がわかりやすく記述されていますが、さらに個々の投資対象の株についての詳細な分析結果が載せられています。好調な株と不調な株をそれぞれ綿密に分析しているので、今後の見通しを立てやすいのが魅力です。

組入上位10銘柄
アップル/マイクロソフト/アルファベット(グーグル)/アマゾン/ペイパル/フェイスブック/ビザ/アドビ/ウォルト・ディズニー/テキサス・インスツルメンツ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p104)

基準価格(12/11) 20,207円
純資産総額(12/11) 6,300億円
運用会社 ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント
販売会社 SMBC日興証券、SBI証券、auカブコム証券、岡三証券 ほか

成長株をまとめ買いできるおすすめ米国投信

米国で有望視されているのはIT株だけではなく、ヘルスケアやバイオテクノロジー、生活必需品に至るまで様々な分野に成長株があります。

幅広い成長分野に分散投資をすればリスクヘッジにもなり、安心感があるでしょう。

続いては、米国における成長株全般に投資ができるおすすめの投資信託をご紹介します。

米国NASDAQオープンBコース

「米国NASDAQオープンBコース」はNASDAQ上場株式に着目したオープンファンドです。総合的な魅力がある銘柄に特化しているのが特徴で、収益性・成長性・安定性等を加味して投資先を厳選しています。

現状の組入上位としてはIT株であるGAFAMの一部に加えて、大型ショッピングセンターの「コストコ」やオンラインマーケットを運営する「エッツィ」などが挙げられます。分野にこだわらずに総合力重視で投資先を選んでいるので、バリエーションが豊富です。

今後の見通しとして生活必需品やヘルスケアといった外部環境に左右されにくい分野に注目する方針を立てていることから、長期的な安定性を重視したい人にとっては要注目の投信と言えます。

組入上位10銘柄
アマゾン/マイクロソフト/フェイスブック/ズーム/アップル/アドビ/エヌビディア/ネットフリックス/コストコ/エッツィ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p106)

基準価格(12/11) 21,182円
純資産総額(12/11) 174億円
運用会社 野村アセットマネジメント
販売会社 いちよし証券、SMBC日興証券、SBI証券、auカブコム証券 ほか

アライアンス・バーンスタイン 米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)

「アライアンス・バーンスタイン 米国成長株投信Bコース」は、成長性を重視して投資先を幅広く選んでいる投信です。

成長の可能性が高いと判断された米国株式のアクティブ運用を行っており、投資先の銘柄を選択する際には企業のファンダメンタルズ分析と株価バリュエーションを重視しています。

同投信では必ずしもIT株を重視しているわけではありません。投資比率として広い意味でのIT株が50%程度と抑えられている点は、同様に米国成長株をターゲットとする投信の中でも特徴的と言えるでしょう。

一方、ユナイテッドヘルスをはじめとするヘルスケア株が23%と高い比率を示していて、独自の着眼点を持っていることがわかります。

なお、同投信には1ヵ月ごとに決算が行われる毎月分配型の別コースもあります。

組入上位10銘柄
マイクロソフト/アルファベット(グーグル)/フェイスブック/アマゾン/ビザ/ユナイテッドヘルス/モンスター・ビバレッジ/ゾエティス/バーテックス・ファーマシューティカルズ/インテュイティヴ・サージカル
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p106)

基準価格(12/11) 34,612円
純資産総額(12/11) 2,190億円
運用会社 アライアンス・バーンスタイン
販売会社 auカブコム証券、岡三オンライン証券、楽天証券、大和証券、野村証券 ほか

三菱UFJ NASDAQオープンBコース

「三菱UFJ NASDAQオープンBコース」はNASDAQ登録株式を実質的な主要投資対象としています。

銘柄選択の着眼点として新技術や新製品の開発力を重視し、優れたビジネスモデルや効果的なマーケティング力がある企業を厳選しています。目下の成果による売り上げの向上よりも、長期的な成長が期待できる企業を選定しているのがこの投信の特色です。

直近ではGAFAMをはじめとするIT株が55%とやや低めの割合ですが、今後の大きな成長を期待できるIT関連への積極的な投資を継続する指針を出しています。AIやIoTなどの画期的な技術開発につながる可能性が生まれてきているからです。

このようなITのサポートも受けて技術革新が進むと期待される医療機器にも注目しています。新規技術によって新しい市場を開拓し、収益拡大をする余地が大きいと考えられる企業をピックアップしているのがこの投信の魅力です。

組入上位10銘柄
アマゾン/マイクロソフト/アップル/アルファベット(グーグル)/フェイスブック/ラムリサーチ/クアルコム/ケイデンス・デザイン/テスラ/アドバンスド・マイクロ・デバイセズ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p107)

基準価格(12/11) 14,173円
純資産総額(12/11) 197億円
運用会社 三菱UFJ国際投信
販売会社 SMBC日興証券、SBI証券、auカブコム証券、マネックス証券 ほか

UBS米国成長株式リスク・コントロール・ファンド

「UBS米国成長株式リスク・コントロール・ファンド」はリスクマネジメントを重視している米国投信です。収益性と成長性の期待が大きい米国株式を全般的に対象とすることで、広いリスク分散を実現しています。

「恐怖指数」として知られるVIX指数を活用した独自の売買シグナルに基づいた運用をしているのが特徴です。

株式と為替に対する投資リスクを考慮したリスクコントロールをすることを目指し、株式組入比率について株価指数先物取引を取り入れることで高い機動性を実現しています。

IT株の比率が60%を超えていますが、組入上位はロウズやスターバックスなどの一般消費財にも着目しています。柔軟な配分を行える独自の仕組みがあるため、安心感の高い投信です。

組入上位10銘柄
アマゾン/アップル/マイクロソフト/アルファベット(議決権あり)/ビザ/セールスフォース/サービスナウ/ロウズ/オートデスク/スターバックス
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p107)

基準価格(12/11) 22,297円
純資産総額(12/11) 173億円
運用会社 UBSアセット・マネジメント
販売会社 SMBC日興証券、SBI証券、楽天証券

期待の中小株を狙えるおすすめ米国投信

中小株は知名度こそ低いものの、選び方次第では大きな成長を期待できる魅力的な投資先です。

日本から米国の中小株を購入する場合は情報量の少なさがネックになりますが、投資信託ならプロ目線で選ばれた銘柄が揃っているので安心感があります。

続いては、今後の高成長を見込める中小株に注目する方におすすめの米国投信をご紹介します。

明治安田米国中小型成長株式ファンド

「明治安田米国中小型成長株式ファンド」は主に米国の証券取引所に上場及び店頭登録株式(米国預託証書含む)に着目する、中小株をターゲットとした投信です。高い利益成長が期待される中小型株式を中心とした構成になっています。

この投信では中小型株を原則として「Russell 2500指数」に採用されている銘柄等のうちで時価総額が約7億ドル以上のものと定義しています。

直近ではIT・バイオ・医薬品・ヘルスケアの4分野に注目していて、それぞれが10%以上の比率を占めています。注目産業で成長を見込める企業が多い米国だからこその構成と言えるでしょう。

9月レポートでは、コロナ禍の経営困難を乗り越えられる経営力に着目した銘柄選定を行う方針を立てています

組入上位10銘柄
インテグリス/ハブスポット/ナショナル・ビジョン/アバララ/ガーダント・ヘルス/フェア・アイザック/モンゴDB/レブリジェン/アイリズム/マンハッタン・アソシエイツ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p108)

基準価格(12/11) 22,297円
純資産総額(12/11) 146億円
運用会社 明治安田アセットマネジメント
販売会社 SBI証券、auカブコム証券、岡三オンライン証券、マネックス証券 ほか

グローイング・アメリカ(東京海上・米国新興成長株式ファンド)

「グローイング・アメリカ(東京海上・米国新興成長株式ファンド)」はファンドオブファンズ形式で運用する仕組みの投信です。「東京海上・米国新興成長株式マザーファンド」と「LM・US新成長株式ファンド(適格機関投資家専用)」の投信に原則50%ずつ投資しています。

これらの投信は新興成長株式を中心に投資をしているのが特徴です。新興成長株式とは、中小型株式のうちで売上高や収益の拡大等から判断して成長が見込まれる企業の株式で、急成長も期待できることから人気があります。

どちらの投信も組入上位はIT、ヘルスケア、資本財・サービス、一般消費・サービス、生活必需品の5分野が占めていて、広い分野にまたがる分散投資になっているのも魅力でしょう。

組入上位銘柄
■東京海上・米国新興成長株式マザーファンド:ホライゾン・セラビューティクス/リングセントラル/ドキュサイン/ブラックナイト/イグザクト・サイエンシス
■LM・US新成長株式ファンド:エッツィ/インシュレット/トレックス/ウィックス/コバート
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p109)

基準価格(12/11) 12,872円
純資産総額(12/11) 34億円
運用会社 東京海上アセットマネジメント
販売会社 SBI証券、松井証券、みずほ証券、楽天証券

ダイワ/ジャナス米国中型グロース株ファンド(為替ヘッジあり)

「ダイワ/ジャナス米国中型グロース株ファンド」は中規模企業の中でも成長性を重視した銘柄を選定して投資先としているのが特徴です。

時価総額をもとに中型とした銘柄の中でも、高い投下資本利益率を有し持続可能な成長が期待できる銘柄を重視し、業界の成長性・経営の質・キャッシュフロー・財務健全性といった総合的な観点から評価しています。

この投信は為替ヘッジあり/なしのスイッチングが可能なので、柔軟な対応ができます。為替リスクに対する心配が大きい場合や、アクティブに運用していきたい場合に魅力が大きい投信でしょう。

なお、直近ではIT株への投資比率が高くなっていて、組入上位のうち6社がIT関連企業となっています。

組入上位10銘柄
エーオン/マイクロチップ・テクノロジーズ/ナイス・システムズ/SS&Cテクノロジーズ/TEコネクティビティ/ブロードリッジ・ファイナンシャル/クーバー/グローバル・ペイメンツ/センサータ・テクノロジーズ/リッチーブラザーズオークショニアーズ
(参考:ダイヤモンドzai 2021年1月号 p108)

基準価格(12/11) 13,565円
純資産総額(12/11) 20億円
運用会社 大和アセットマネジメント
販売会社 大和証券

 【注目】ESG関連株がメインの米国投信

ジョー・バイデン氏の当確によって環境問題に積極的な民主党政権が誕生したことで、ESG関連株への注目度が高まりつつあります。

米国では若年層の投資家がESG関連株を意識している傾向があり、市場における現在の若手の存在感が大きくなるとさらに投資の積極化が進むでしょう。

現段階でも期待が大きい、注目のおすすめ投信を紹介します。

ニッセイSDGsグローバル(資産成長型・為替ヘッジなし)

「ニッセイSDGsグローバル(資産成長型・為替ヘッジなし)」は日本を含む世界各国の株式を対象としている投信で、米国株の比率は77.7%を占めています。SDGsの達成に向けた事業を展開する企業に着目しているのが特徴です。

SDGsとは

「Sustainable Development Goals」の略称で、2015年9月の国連サミットで採択された持続可能な開発目標です。

SDGsは2030年を期限として定められているため、SDGsに積極的に取り組む企業は期待株と考えられるでしょう。この投信では、廃棄物削減に貢献する食品配送サービス、電子署名による紙削減に貢献する企業などのように社会需要にも応える事業の展開によって株価上昇が見込める銘柄を厳選しています。

基準価格(12/11) 14,360円 
純資産総額(12/11) 167億円
運用会社 ニッセイアセットマネジメント
販売会社 SBI証券、岡三オンライン証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券 ほか

iTrustエコイノベーション

iTrustエコイノベーションは環境問題という大きなテーマで投資銘柄を選定している投信です。主要投資対象は世界の環境関連企業の株式で、米国株は49.7%を占めています。

環境関連ビジネスに影響を及ぼす要因を広く考慮して魅力がある分野・銘柄を厳選しているのが特徴です。主要なのは再生可能エネルギー分野やEV向け充電設備に積極的な電力会社などで、ESGの根幹を成す事業を行う企業に注目しています。

機動的な運用を進めているのも特色で、銘柄の再選定にも活発に取り組んでいます。

基準価格(12/11) 13,662円 
純資産総額(12/11) 5.6億円
運用会社 ピクテ投信投資顧問
販売会社 SBI証券、auカブコム証券、岡三オンライン証券、GMOクリック証券 ほか

グローバル・シフト(DWS新資源テクノロジー・ファンド)

グローバル・シフト(DWS新資源テクノロジー・ファンド)はファミリーファンド方式で運用されているESG投信です。需要のシフトへの柔軟な対応力を重視した運用になっています。

「生活基盤」「食糧」「クリーン・エネルギー」の3つのテーマに注目し、これらのテーマに関連する事業を展開していて、今後の成長が期待される世界各国の株式を投資対象としています。そのうち米国株が占める比率は49%です。

基準価格(12/11) 9,516円 
純資産総額(12/11) 14億円
運用会社 ドイチェ・アセット・マネジメント
販売会社 マネックス証券、auカブコム証券、SBI証券、SMBC日興証券 ほか

【番外編】インデックス投信でもっと幅広く&低コスト!

投資信託はプロに運用を任せることになりますから、相応のコストがかかります。投資信託を選ぶ上では、コストの違いで最終的な利益に違いが出てくるということを覚えておかなくてはなりません。

数ある米国投信の中でも「インデックス投信」は信託報酬が安く、低コストで幅広い米国株への投資を行えます。

おすすめは「S&P500」連動型のインデックス投信です。

S&P500とは

S&P500はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が提供する米国の代表的な株価指数です。GAFAMを含む米国を代表する大型株500銘柄から算出されています。

高いパフォーマンスを発揮するであろう銘柄が含まれた投信を厳選するのは大変ですが、S&P500連動型なら中長期にわたり経済成長が見込める米国の主要企業500社へ横断的に投資することが可能です。

”投資の神様”として知られるウォーレン・バフェットも、個人投資家に対して「S&P500に連動する低コストのインデックスファンドを買いなさい」と推奨しています。

なお、S&P500連動型投信はどれも運用成績がほぼ同じなので、できるだけ低コストの投信を選ぶのがポイントです。2020年12月時点で特に手数料が安い投信としては以下が挙げられます。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
信託報酬:0.0938%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
信託報酬:0.097%

まとめ

米国株式による資産運用では投信を活用して有望な企業に横断的に投資をするのが賢明な考え方です。

ここではおすすめの米国投信を種類別に紹介しました。これらの投信は魅力があるのは確かですが、安易に決めずに何に着目して運用したいかをよく考えて、自分に合っている投信を選定するのが大切です。

インデックス投信も魅力的な候補なので加味して考え、目的に合致した形で資金を動かしていきましょう。