中・長期投資戦略のためには、どんな株に投資するべきか?

株式投資では中・長期的な視野で戦略を考える必要があるとよく言われています。しかし、どの株に投資すれば実現できるのかがわからずに困っている人もいるでしょう。

この記事では、投資すべき株式をどのような考え方で選んだら良いかを解説します。

納得して株を選べるようになるためには株式投資についての詳しい理解も必要です。中・長期的な視野で株式投資をする意義や注意点も概説するので、自分の意志で前向きに投資を実践できるようになりましょう。

株式投資の考え方

まず最初に、基礎として株式投資の考え方を解説します。

まだ株式投資をしたことがない人は、株式を安いときに買って、高いときに売ることにより利益を得るものだという漠然としたイメージを持っているかもしれません。

確かに概念的には正しいのですが、実は株式を購入すると株主として権利と責任が規定される立場となります。株式投資をする以上は理解しておかなければならない点です。

また、株式の売買はどのようにして行うのか、値動きがどうして起こるのかを理解していないと取引をするのは困難です。中・長期的な投資をする意味を正しく把握するためにも、このような詳細は把握しておくべきでしょう。

ここでは株式投資の考え方の基盤となる部分を概説するので、まずは投資をする上で必要な知識を頭に入れてください。

株式の売買について

株式投資(※)をするときには株式の売買をしますが、どう取引するか、ご存知でしょうか。

(※)一般的に株式投資というものは、証券取引所に上場している会社の株式を取引することを指します。

株式を発行しているのは株式会社ですが、個人が株式市場に上場している会社に連絡して「株式を売って欲しい」「買い取って欲しい」と言っても、対応してもらえません。

株式の売買をするためには、証券会社を通じて証券取引所が開いている”市場”で取引をすることになります。証券会社で株式取引に対応している口座を開設し、その口座に入金した資金を利用して売買注文を出すのが基本形です。

上場会社とは

特定の株式市場で公開されて売買が可能になっている会社を指します。個人が売買するために必要な情報を提供し、安定して経営できる予算運用体制を整え、審査を受けて通過できた会社だけが上場しています。

上場会社の割合は0.1%にも満たないため、実際に証券取引所で売買できるのはほんの一部の株式会社のものだけです。また、市場にも東証一部や東証二部、マザーズなどがあり、それぞれ異なる上場基準が設けられていることも念頭に置いておくと良いでしょう。

株主の権利・責任

株式投資で株式を購入すると、その会社の株主になります。株式の発行は株式会社の資金調達のために行われているものなので、株主は会社に対する出資者という位置付けになります。

株式会社では株主に対して一定の権利を付与し、責任範囲を定めています。これは資金投資をしてくれる人にとってメリットになるように定められているものです。以下のようなものがあります:

議決権
株主になると株主総会に参加して発言したり、決議で投票したりする議決権が付与され、これを自由に行使できます。株主総会を通して経営に関われます

剰余金配当請求権
会社が事業利益を得たときに、持ち株数に応じた配当金などを請求することが可能です。会社が解散したときに残されている財産を分配してもらえる残余財産分配請求権もあります。

株主の有限責任
株主はあくまで出資者であって、会社の財政に関わる負担は出資額の範囲内に限られると決めているのが株主の有限責任です。会社が債務を抱えて返済できなくなっても、返済責任を負わされることはありません。

株価の値動きについて

株式投資をするときには、値動きについての理解が必要です。

株式の売買は市場価格で行われる仕組みになっています。つまり、証券取引所が開いている株式市場で株価が公開されていて、その価格を見て売買が行われ、リアルタイムで株価が変わっていくというのが基本的な仕組みです。

株価の値動きは一般的な需要と供給の原理に基づいています。

需要と供給で値動きが変動

ある銘柄を今よりも高い値段で購入したいという需要が増え、今よりも安い値段で売却したいという供給が少ない場合、株価が上がっていきます。一方、売り手(供給)が増え、買い手(需要)が少ない場合、株価が下がります。

つまり、株価は株式取引をしている投資家の売買の動きによって変動するのが原則です。

例えば、ある会社が事業で大きな失敗をしたり不祥事を起こしたりしたときには、売りが殺到し、株価が下がることが多いです。逆に新事業で大きな成功を遂げる可能性が見出せたときや競合他社が撤退したときなどには、買い手が増え、株価が上がることが多いです。

このような企業の動きだけでなく、政治や経済の動向によっても市場は動きます。そのため、株式取引では様々な要因を考慮して他の投資家がどう動くかを考えながら取引をすることも重要と考えられています。

中・長期戦略で株式投資をするメリットとデメリット

株式投資の基本的な性質を理解できたところで、短期投資ではなく中・長期的な視野で戦略を考えて株式投資をする意味を考えてみましょう。

株式取引に力を注いでいる投資家の中には、デイトレーダーと呼ばれる数時間単位で売買をして一日ほどで利益確定をしている人たちもいます。このような短期投資家と比べて、中・長期戦略で株式投資をするのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

反対に、デイトレーダーになる道を選んでいる人もいることから推察できるように、中・長期的な視点で株式投資をするのにはデメリットもあります。ここではメリット・デメリットの両方を取り上げて、どのようなやり方であれば合理的な投資をできるかを考察します。

中・長期戦略のメリット

中・長期戦略を選ぶメリットとしてまず挙げられるのは、比較的安定化された収益構造を作り出せることです。

株式市場の値動きを見ていると、一日、一週間といったスパンではランダムな上下動を起こしていて、いくらくらいの株価になるのかがなかなか予想できません。

しかし長い目で見れば、企業として成功しているのなら株価は上がっていきます。そのため、中・長期的な資金運用で利益を得られれば良いと考えると、日々の株価の変動を気することなく利益を得られる投資先を選べます

デイトレードはストレスがかかる?
デイトレードをしようとすると、常に株価の動きを見続けていないと気が気でなくなってしまうでしょう。中・長期的な視点で取引をすると決めてかかれば、日々の値動きに一喜一憂するストレスがなくなります。さらにチャートを頻繁に確認して分析する時間や労力も、大幅に削減することが可能です。

中・長期投資では、利益を次の年に再投資することにより複利効果が得られるので、利益が大きくなりやすいメリットもあります。

また、何倍にも株価が跳ね上がることがなくても、持続的に黒字経営を続けている企業なら配当金も安定して得られます。

中・長期戦略のデメリット

中・長期的な株式投資のデメリットとして最も大きいのは、取引を開始してから利益を得るまでに時間がかかってしまうことです。

デイトレードが選ばれる理由
株式投資家にデイトレーダーがしばしばいるのは、やり方次第では短期取引が可能で、すぐに利益を得られる取引が可能だからなのも確かです。一日にして莫大な利益を得ることを夢見て株式取引を始めた人も少なからずいます。

大きな利益を上げた達成感をすぐに得たい人には、中・長期的な投資は物足りないでしょう。投資はそもそも一攫千金を狙ったり、ギャンブル感覚で取り組んだりするべきものではないので注意は必要ですが、自分なりの短期戦略で資産形成をしたいなら中・長期の取引は向いていません。

また、はるか将来に株価がどうなるかを予測するのは、容易ではありません。というのも、上場企業では中期経営計画で3年から5年程度のスパンで何に取り組むかを打ち出していますが、その通りに事業が進むとは限らず、企業努力をしていたとしても外的要因に左右される可能性もあるからです。

数年後の姿を100%の確度で予測することは、不可能に近いかもしれません。そんな中、持続的に成長すると言える根拠を見つけ出して投資戦略を立てるのは、かなりの苦労を伴うことは否めません。

メリットとデメリットのバランスを取るには

中・長期的な戦略を立てて株式投資をするメリットとデメリットのバランスを取る方法には色々な考え方ありますが、効果的な一例を確認しておきましょう。

メリットとデメリットのバランスを取るには、中・長期投資による複利効果を得て安定性の高い取引によって将来的に必要な資金形成をしつつ、資産の一部を短期取引に利用する方法が合理的です。

  • 老後に備えた資産形成のために、「長期」「積立」「分散」投資を行う
  • すぐに利益を手に入れたい気持ちや達成感を満たすために短期トレードを行う

このように取り組むことで、両方のメリットを生かせます。

短期の株式投資をすることで株価に関わる政治や経済の動向も詳しく確認する習慣ができるため、長期予測が見誤っていた際にもすぐに軌道修正を図ることも可能になり、長期投資のデメリットを補えるのも魅力です。

さらに、短期投資では株価の急な動きに動揺させられてしまいがちですが、経済的な基盤になる中・長期投資は日々の値動きにより揺るがされることはありません。短期投資での多少の失敗に動じずに冷静な取引を続けるのにも有効な方法なので、まずは中・長期的な投資によって足元を固めてから短期投資を盛り込んでいくのが適切な流れです。

また、初期から長期的な投資に限定してしまうと、本当に資金形成になるのかが不安になりがちです。数年後を見据えた中期的な投資をまず優先すると、収益を得られるタイミングが全体として早まります。このようにしてバランスを取った上で資金的に余裕が出てきてから、より長期の投資を取り入れるようにしましょう。

株式投資の中長期的な戦略とは

中長期的な視点で株式投資を進めるのが安定性を考慮すると魅力的だということがわかっても、中長期的な戦略とは何かがわからずに実行に移せないこともあります。

中長期的な戦略とは一日や数日、数ヶ月や一年といったタイムスパンではなく、数年から数十年といった視野で利益を上げるための戦略です。株式投資では買値と売値の差額が利益に直結するので、最終的に売却したときの価格が十分に上がっていれば、途中経過がどのようであっても問題はありません。

この点を重視して、将来的に長い目で見れば株価が上がる投資先を探して運用するのが中長期的な戦略の基本的な方策です。このような概略を念頭に置いて、より具体的なポイントを以下で確認していきましょう。

値動きだけで判断しない

中長期的な戦略では、日々の株価の値動きだけで判断せずに投資先を決めて、腰を据えて利益が生まれるのをじっと待つのが基本になります。

例えば「この株式はきっと価格が上がるはずだ」と思って購入した直後に、一気に株価が暴落してしまうこともあるでしょう。しかし、10年後にまた這い上がってきて購入当初の何倍にも株価が上がっていたら利益になります。

短期戦略ではこのような株価の動きを起こしたときには損切りをして他の投資先を検討するのが基本です。中長期的な戦略を立てるときには十年後やそれ以上長い先を見据えているので、たった今株価が下がったとしても計画が揺るがされることはありません。このような長いタイムスパンで考えるのが、中長期的な戦略の特徴です。

こうした視点で投資をするには将来性のある投資先を選び出すことが必要です。

日々の値動きはあくまで投資家による株式の売買によって動かされているだけなので、本当に企業の経済価値が反映されているとは限りません。短期的な値動きにとらわれずに、長期間にわたって持続的に収益を上げられる企業に投資するのを本質として捉えて戦略を立てるのが中・長期的な株式投資なのです。

割安のタイミングを見逃さない

中・長期的な株式投資では、投資するタイミングが重要な意味を持ちます。これから大きな成長を遂げて株価が上昇していくと期待できる企業を見つけ出して、割安で買えるタイミングで投資するのが成功のための基本戦略です。

企業成長が期待できるのは

既に基盤となるビジネスを立ち上げて、毎年大きな利益を上げられるビジネスモデルを安定運用できるようになっている企業は、今後も成長する可能性があります。しかし、このような企業は既に「誰もが注目する企業」となっていて、株価が上がっているのが一般的です。誰もが認める企業となっているタイミングは、株価が割高になっています。

割安なときに資金を投入するためには「まだ知名度は低くて注目されていないけれど、持続的に利益を生み出せるビジネスモデルを作り出して運用している」という投資先を探すのが合理的です。

また、安定して利益を上げてきていた企業の株価が、社会的要因などによって暴落したタイミングも魅力があります。その企業が競争優位性を持っていれば、中長期的には再建に成功して株価が上昇すると考えられるからです。

たった今の株式市場における企業の評価だけでなく、競争優位性を見極めた上で相応の値段で買うことができれば、将来的な株価の上昇を期待できます。そのタイミングを見逃さずに投資して成長を待つのが重要です。

ウォーレンバフェット式の考え方

「投資の神様」と呼ばれるウォーレンバフェットは、中・長期的な投資によって成功を上げていることがよく知られています。ウォーレンバフェットの考え方を適用して戦略を練るのも、成功者に学ぶ合理的な方法でしょう。

ウォーレンバフェットの考え方

ウォーレンバフェットは、投資対象を決めるときに株価ではなく企業の事業に着目しています。自分が事業内容を理解でき、将来的に成長している姿を根拠に基づいてイメージできる企業を選んで投資するのが、ウォーレンバフェット式の中長期投資です。

ウォーレンバフェットは、株式市場の動向や景気の将来予想などについて関心を持たず、純粋に企業の持続的成長性を重視して割安なタイミングで投資をしてきました。その結果として、バークシャー・ハサウェイの会長兼最高経営責任者として現在でも手腕をふるって利益を生み出しています。

ウォーレンバフェット式の考え方は、成長可能性を確信できる優良企業の株式を安く買って長期保有するというわかりやすくて堅実なものです。忍耐力を求められるものの、長い目で見て着実な資産形成をしたいときには最も参考になる考え方の一つです。

中・長期的な戦略を生かして資産形成に成功した第一人者の考え方として参考にしてみましょう。

専門家からのコメント

ウェルスパス投資顧問
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉

ウォーレンバフェットの考え方は、最先端の金融工学が日々進歩している現代においてもいまだその輝きを失わない、まさに投資の鉄則であるといえるでしょう。一方でHFT(High Frequency Trading)や、AIを駆使し膨大なデータを処理して売買を決定するという、新しい投資手法の存在感が増してきているのも事実です。ただ後者の投資手法は個人投資家に真似できるものではなく、そういった存在があるということを認識した上で、それが故に逆に生まれている投資機会を探し、あるいはその手法の裏をかく投資をする、そうした胆力が求められている時代になっているのかもしれません。

投資する株式の条件とは

それでは、中長期戦略で投資する株式を選ぶときには、どのような条件を設けて決めたら良いのでしょうか。

重要なポイントとして挙げられるのは、以下の3点です。

  1. 「付加価値の高い産業」
  2. 「長期的な潮流」
  3. 「圧倒的な優位性」

この3点を重視して株式を選定することによって、中長期的な投資により大きな資産形成を達成できるようになります。

ここではこの三つの重要な条件について詳しく掘り下げていき、納得して投資先を選べるようにすることを目指します。字面だけはわからない本当の意味をわかりやすく解説するので、強靭で中長期的な信頼ができる企業の具体的なイメージをつかみましょう。

付加価値の高い産業

中長期的な戦略による投資先を選び出す条件として、まず挙げられるのが産業として付加価値が高いことです。

基本的に、企業活動は付加価値を生み出すことによってその価値に見合った対価から利益を得ています。これは製造販売業を考えてみるとわかりやすいでしょう。

製造販売業のビジネスモデル

製品を製造するには、原材料を調達する必要があります。そして、その原材料の加工や製品の組み立てを行い、有用性の高い製品を作って販売することで売り上げを出すというのが基本的なビジネスモデルです。

付加価値が高いほど、高額の価格で販売しても購入してもらうことができます。つまり、高い付加価値を生み出せるほど利益を生み出し、企業として成長しやすいと考えられるのです。

ただし、その付加価値が大きいかどうかを判断するのは価値を生み出した企業ではありません。その製品を使用するユーザー、もっと広い意味で言えば世の中が価値を評価します。その結果として必要性が高いものであれば高く評価され、持続的に支持される地位を獲得できます。

このような高い価値を作り出せることで会社が社会的に存在する意義が生まれ、持続的に成長できる企業となるのです。こうした視点で高付加価値を世の中に供給している産業を選ぶことが、中長期的に見て株価の上昇を見込めることに直結します。

長期的な潮流

中長期戦略での投資先選びでは、長期的な潮流がある事業かどうかを吟味することが必要です。

いかに新しいものやサービスを生み出している企業だったとしても、それが世の中から必要とされなければ価値として認めてもらえません。長期的な潮流があって廃れるリスクが極めて低い事業を展開している企業を投資先とすることで、持続的な株価の上昇を期待できるようになります。

典型的なのは、国家政策に関連した事業を進めている企業です。

政策に即した事業とは

「政策に売りなし」は株式投資における格言として知られていますが、政策に則していれば需要は安定します。新型コロナウイルス対策や次世代自動車生産のような健康や医療、環境などに配慮した事業は、長期的な潮流を見込める代表的な事業です。

反対に、時代の潮流によってニーズが大きく上下動する産業も、決して少なくはありません。一時的な人気によって急激に株価が上昇したとしても、ユーザーが飽きてしまってすぐに手を引いてしまうようであれば間もなく事業が立ち行かなくなるでしょう。

いつの時代も安定して必要とされる事業を行っている場合でも、企業成長をするとは限らないのではないかと思うかもしれません。しかし、消費者が増加すれば消費量は着実に増えていきます。人口は世界的に見れば確実に増え続けているため、安定したニーズがある事業なら売り上げも伸びていき、支持層も増えていくでしょう。

このような長期的な潮流があれば、中長期的な投資で成功できると考えられるのです。

圧倒的な競争優位性

長期化すればするほど重要になる条件として挙げられるのが、圧倒的な競争優位性を持っていることです。

たとえ長期的な潮流があって高い付加価値を生み出している産業だったとしても、業界競争は必ず繰り広げられます。それだけ注目度の高い業界には新規参入を目論む企業が集まり、ベンチャー企業も登場して業界内に存在している力関係を崩していく可能性があることは否定できません。

そこで重要なのが「もうこのような会社が勢力を広げているのだから諦めよう」と思わせるほど圧倒的に優位な立場を確保していることです。

競争優位性をもつ企業

高い参入障壁を作り上げるのに成功している企業は、たとえ新規参入があったとしてもニッチを埋められる程度で済み、自社価値を下げてしまうことはあまりありません。そればかりか、小企業が新規参入してきた際に、自社にはない技術を持っていれば買収して傘下にいれてしまうことすらあります。

このように他社の追従を許さない圧倒的な競争力と優位性を兼ね備えている企業に投資すれば、中長期的に安心できるのです。

「この業界にこの企業あり」と呼ばれるほどの企業の場合には、競争優位性がある場合が多いでしょう。ただ、誰もが認める地位ができてしまうと株価は上がり過ぎてしまいがちです。そうなる前の”芽”を見つけて、割安で資金投入をするのも重要となります。


中長期戦略の株式投資で資産を増やしたいなら

株式投資の中長期戦略で資産を増やしたい場合にはどのような考えが必要なのでしょうか。

ここまで説明してきた投資先の条件や中長期戦略を採用するメリットとデメリットを考慮し、もう少し具体的にどのような方針で投資を進めていくと良いのかを解説します。

基本的な株主投資への取り組み方なので、正しく理解して資産運用を成功に導けるようになりましょう。

安心して中長期保有が出来る企業しか買わない

中長期保有を前提として、安心して長く持っていられる企業の株式にしか投資しないのが資産を安定的に増やすための原則です。

これはウォーレンバフェットの投資哲学の一つとしても掲げられています。たった今のトレンドに乗って人気になりそうな企業を狙うのではなく、社会にとっていつまでも必要になるビジネスを展開している企業を狙うのが基本となります。

そのためには表層上に浮き彫りにされている企業の姿を見るのではなく、内部まで見透かして企業価値を判断することが欠かせません。持続的な企業成長に直結する内在価値に着目して株式を購入し、その後はずっと保有するというスタンスで投資をしましょう。

株式投資では目の前の株価の動きに目移りしてしまって「売りたい」という衝動に駆られがちです。しかし、本当に安心して保有できる企業を選ぶと、持っていればさらに値上がりすると信じられます。

もちろん時代の変遷や事業の舵の取り方、業界内外の驚異の有無といったことも考慮して引き際を見極めるのも大切です。しかし、些細なことでは地位が揺るがないほどの優位性を持っている企業を見つけ出すことができれば、周辺で発生した小さな出来事によって一喜一憂するようなことはないでしょう。

日本だけでなく世界に目を向ける

株式投資をするときには、リスクを下げるために国内株式に限定すべきだと考える人もいます。

確かに国内なら情報が手に入りやすいので個々の企業の動向もよくわかり、IR情報も日本語で提供されているので内容を詳しく読むこともできます。しかし、本当に中長期保有によって大きな資産形成をしたいのなら、日本市場だけでなく海外市場に目を向けることも重要です。世界人口が増えていることも考慮すると、インドや中国といった経済発展が著しく、人口も多い国の株式には魅力があります。優良な企業を見つけて投資することができれば、中長期的には国内企業に投資するよりも大きな資産形成につながる可能性を秘めています。

ただ、国内に比べると情報が集まりにくいのは確かで必死に情報を手に入れることは欠かせません。調査不足によってむやみに海外株式市場に手を出すとリスクが高い投資をすることになりかねないので注意しましょう。

とにかく情報を手に入れる

株式投資は情報戦だと考えて、とにかく有益な情報を手に入れることに尽力するのも重要です。

限られた情報だけで投資をするとリスクが高くなるのは「国内市場に比べて海外市場は初心者にとって難しい」と言われる理由と違いはありません。安心して中長期保有ができる企業がどれなのかを見抜くためには、その企業の情報を集めるだけでなく、その企業が事業範囲においてどのようなポジションを取っていて、競合他社がどのような動きを示しているかも調べる必要があるでしょう。

また、市場の値動きに影響する因子として、企業活動だけでなく政治的な動きや個人の消費動向なども挙げられます。このような様々な情報に基づいて総合的に考え、ここに投資すべきという株式を見つけ出すことが重要なのです。

情報は「使い方」も大事
集められた情報がどのように値動きに影響するのかがわかっていないと、何を基準に価値を判断すべきかが理解できないでしょう。つまり、情報はただ集めるだけでなく使い方も十分に理解していないと、収集したこと自体が無駄になってしまうのです。銘柄分析をする時点になってから途方に暮れてしまうケースも少なくありません。

自分なりに情報をたくさん集めたつもりでも、素人のうちはプロと比べて入手できる情報も限られてしまいがちです。それなら、銘柄分析のプロに相談して情報収集から銘柄分析まで幅広く助言をもらうのも良い考え方ではないでしょうか。

専門家の持っている情報網と分析力を生かし、自分のものとしていけば、自分なりの戦略で株式投資を行えます。投資を始める不安を減らす方法としても適しているので、不安がある時には専門家に話を聞いてみましょう。

まとめ


株式投資は株式の売買によって利益を得るのが基本と考えられがちですが、中・長期戦略による株式投資では保有し続けるスタンスで企業に投資をするのが重要な考え方です。

「この企業なら圧倒的な競争優位性があり、持続的に高い付加価値を生み出し続けて成長するに違いない」と信頼できる投資先を見つけて資産運用をしましょう。

短期的には値下がりを起こしたとしても、社会からの安定したニーズがある事業を展開している企業なら、支持を受けてまた株価が上がると期待できます。これは長い視野で大きく資金を増やすには合理的な戦略と言えます。

このような投資先の銘柄を選び出すためには、情報が必要です。株価の動きに影響し得る様々な要因を考えて情報を集め、総合的に判断して投資先を決めれば、きっと安定した利益を生み出せます。

その情報収集や投資判断を専門家と相談して進めるのも良い方法なので、検討してみましょう。

この記事を監修した専門家
ウェルスパス投資顧問代表 渡邉
ウェルスパス投資顧問
複数の大手外資系証券会社で日本株式ディーリング業務に計20年以上従事。運用結果がシビアに評価される中で最大1,000億円の運用を任される。特に、成長株の分析及び投資戦略が得意。
現在は、ウェルスパス投資顧問(関東財務局長(金商)第3014号、一般社団法人日本投資顧問業協会所属)の代表 兼 銘柄分析者 兼 投資助言者として会員へアドバイスを行う。
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